ミクロ~マクロを視る
ミクロ~マクロを視る
材料製造プロセスを対象とし、各種光学手法による観察・計測、コンピュータを駆使した数値シミュレーションを用いて研究を進めています。装置内の輸送現象をミクロからマクロまでのマルチスケールにわたり理解することで、製品の物質構造や機能を制御するための物質製造プロセスの設計・最適化を目的に研究を行っています。
主な研究テーマ
- 溶融高温材料の熱物性測定・相分離構造制御
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電磁浮遊技術に静磁場印加技術を組み合わせた世界唯一の超高温熱物性計測システムを利用し、数値シミュレーションに必要な溶融状態の半導体や金属の放射率、熱容量、熱伝導率などの熱物性を測定しています。さらに、実験と数値シミュレーションを駆使して、合金の相分離(凝固組織)構造を制御する技術を開発しています。
- ナノフルイド・ナノコンポジット薄膜
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溶液にナノ粒子を分散させたナノフルイドについて、溶液中におけるナノ粒子の分散・凝集状態を解明し、ナノフルイドの設計指針を提案しています。また、高分子とナノ粒子の特性を合わせ持つ新規な材料であるナノコンポジット薄膜について、薄膜の構造形成メカニズムを解明し、薄膜の機能の制御を目指しています。
- 超音波を用いた化学反応プロセス
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液体に超音波を照射すると、キャビテーションと呼ばれる微小な気泡が生成して圧壊し、局所的に高温高圧場および高せん断場が生じます。このような特殊な環境を生かして、化学反応を制御することで、分子量の揃ったポリマーや分散性の高い金属ナノ粒子などの材料を製造する技術を開発しています。