新規溶媒 -超臨界流体-
新規溶媒 -超臨界流体-
「二酸化炭素」と「水」の超臨界・亜臨界流体の研究が中心ですが、これらが熱力学的に最も安定で、しかも身近に豊富に存在し、地球環境問題にも根本的に関与できる物質であると確信しているからです。これらを含め環境溶媒を利用した実用化技術を是非とも社会に還元していきたいと考えています。
主な研究テーマ
- 高圧基礎物性の測定と推算
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超臨界域を含む高温高圧状態における相図や密度、固体溶質の溶解度・分配係数などの熱力学基礎物性は、化学工学プロセスや単位操作を設計する際に必須となります。当研究室では、こうした基礎データを高温高圧流体中で実測する技術を開発するとともに、状態式や活量係数式を用いた理論推算についても研究しています。
- エントロピー型溶解度パラメータ(eSP)に基づく研究開発
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2016年に独自開発したエントロピー型溶解度パラメータ(eSP)を用いて、固体溶質の溶解性を考慮しながら高圧溶媒の機能性を評価しています。従来の毒性の高い有機溶媒を代替すべく、グリーン溶媒の利活用に関する基礎研究を推進しています。
- 高圧抽出分離精製技術の開発
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1960年代初頭より開発が進められてきた超臨界クロマトグラフィーや、1970年代末葉から隆盛する超臨界抽出装置、さらには2012年に独自開発した卓上型亜臨界分離装置を用いた実験的・理論的研究開発を推進しています。
溶媒要素技術部 https://www.emds.page/