グリーン ケミカル プロセス
グリーン ケミカル プロセス
当研究室では、環境調和型溶媒である「水」「CO2」「イオン液体」を研究の中心に据え、バイオマス資源の有用物質への変換や廃棄資源の再利用化プロセスの検討を行っています。また、化学工学的な視点から、プロセスの高効率化に向けた基礎物性の測定やモデル化などにも取り組んでいます。
主な研究テーマ
- グリーン溶媒プロセスによる未利用・廃棄物資源の高付加価値化
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水熱・亜―超臨界状態の水を活用し、適宜イオン液体やアルコールなどグリーン溶媒の混合系も用いて、未利用・廃棄物の資源を高付加価値化する研究を行なっています。樹皮からの高効率なリグニン回収、脱脂資源からのタンパク質・ペプチド回収、廃棄リチウムイオン電池を想定したレアメタル回収などに取り組んでいます。
- グリーン溶媒中でのグリーン・バイオマス・リファイナリー
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セルロースは、廃棄物は非食用植物などのバイオマス資源の構成成分の1つであり、適当な処理を行うことで有用な化学原料へと変換できます。当研究室では、水熱反応や次世代型高デザイン性溶媒として注目されているイオン液体を用い、混合溶媒系や触媒を組み合わせて安全・グリーンかつ高効率なプロセスを構築しています。
- 混合系を含むグリーン溶媒の基礎物性測定とモデル化
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イオン液体やCO2、その他人体・環境に調和したグリーン溶媒を用いた分離・反応プロセスを検討しています。新規溶媒系であるグリーン溶媒を工業的に利用するためには、基礎物性を精緻に測定し、モデル化する必要があります。当研究室では、混合系を含むグリーン溶媒に対し、状態方程式による推算体系を構築しています。