革新的電池技術の開発
革新的電池技術の開発
21世紀の科学技術が取り組む最重要課題である循環型社会構築のためのエネルギー技術のフロンティア開拓を行う。エネルギー貯蔵・変換材料開発・デバイス設計を中心に、二次電池、キャパシタ、燃料電池の高性能化を進めるとともに、これらの革新的エネルギー技術の基盤技術・社会実装に向けた応用研究に取り組んでいる。
主な研究テーマ
- ナノ結晶活物質の精密合成と高容量・高出力型次世代二次電池の創成
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現行のリチウムイオン電池の性能を大きく超える高容量・高出力型二次電池の革新的電極開発の為には、バルクと異なり低抵抗で高いイオン拡散性を有するナノサイズ活物質の形態を高度に制御した電極材料開発が重要となります。本間研究室では、電池系として次世代蓄電池である高エネルギー正極利用型リチウムイオン電池、マグネシウムイオン電池、水系電池等に着目し、先端的合成プロセス開発により粒径・形態を精密に制御したナノ結晶活物質材料を合成、蓄電池電極材料への応用研究を行っています。
- 無機ナノ材料を用いた高活性電極触媒の設計・開発
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電極に担持して用いる電気化学触媒(電極触媒)は、種々のエネルギー変換反応に重要な役割を果たします。例えば、燃料電池内における電極反応(燃料と酸素からエネルギーを取り出す反応)などがあります。当研究室では特に、電気エネルギーを化学エネルギーに変換するプロセスにおいて重要である(1)水の電気分解反応(水(H2O)から水素(H2)と酸素(O2)を得る)や、(2)二酸化炭素の再資源化反応(二酸化炭素から燃料や化成品の原料となる炭化水素やアルコールを得る)に着目した研究を行っています。それらの反応を効率良くすすめる金属酸化物や金属ナノ粒子、無機炭素を始めとしたとナノ材料の開発を行っています。
- 無機ナノ材料を用いた微小電気化学デバイス開発
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様々なデバイスに利用可能な高容量な小型電池の開発が望まれています。当研究室では上述の次世代二次電池の開発に加えて、小型で微小な二次電池や一次電池に着目した研究も行っています。これまでの研究で得られた無機ナノ材料合成や微小電極作製技術を用いることで、最終的に超小型リチウム二次電池・燃料電池・電気化学キャパシタ・バイオ一次電池、飲み込みセンサ等に展開できる材料開発に挑戦しています。